日立製作所、操作性を向上させたX線透視撮影システムの新製品「Luce」を発売

2018.03.02

 (株)日立製作所ヘルスケアビジネスユニットは、操作性を向上させたX線透視撮影システム「Luce」 (ルーチェ)を、3月2日から国内で販売開始した。日立は2002年9月に大視野FPD(Flat Panel Detector)を搭載したX線透視撮影システムを発売以降、高画質で多目的に使用できる製品を提供し、2016年10月には、新しい画像処理エンジン「FAiCE-V NEXT STAGE1+」を搭載した「X線透視診断装置 DIAVISTA」を発売した。X線透視撮影におけるさらなる高画質と低被ばくを実現し、胃部疾患などの早期発見に貢献している。 新製品「Luce」は、これまで培ってきた画像処理技術を継承しつつ、遠隔操作卓の小型化と操作性の向上により、さらに快適なX線透視検査環境の実現を図っている。

Luce

新製品の主な特徴
1.コンパクトかつ操作性を向上させた遠隔操作卓
 透視撮影像を表示するモニターを搭載した標準構成の遠隔操作卓は、操作パネルを卓上に埋め込むことで、横幅をX線透視診断装置DIAVISTAの120cmから68cmに抑え、小型化を実現した。また操作パネルには、従来のタッチパネルに加え、素早い操作が可能なダイヤルを導入し、検診業務をよりスムーズにする。

2.高画質、低被ばくを実現する日立独自の画像処理エンジン「FAiCE-V NEXT STAGE 1+
 日立独自の画像処理エンジン「FAiCE-V NEXT STAGE 1+」(フェイス ブイ ネクストステージ ワン プラス)をLuceにも搭載した。動きを追従しつつノイズを除去する「MTNR*1」、画像の輪郭を強調する「M-DRC*2処理」、局所ごとにコントラストを補正する「M-DRC+処理」などで構成されており、高画質かつ低被ばくのX線透視を実現する。さらに、少ないX線の照射レートでも滑らかな透視画像を抽出できる映像フレームレート補間技術「FRC*3」を付加することも可能である。

*1MTNR:Motion Tracking Noise Reduction
*2M-DRC:Multi Dynamic Range Compression
*3FRC:Frame Rate Conversion

3.胃部のX 線検査に適したFPDと透視台
 X線検出器に、胃部全体をX線で透視・撮影するのに適した大きさの約30cm角のFPDを採用している。視野サイズを切り替え、中心部をモニター画面全体に表示することで、約1.9倍の大きさで表示することもできる。X線管装置、FPDを組み合わせた映像系の移動範囲は105cmの広いストロークと、最大9cm/sの移動速度を確保している。平均的な身長の人であれば、食道全体から胃までの範囲をカバーすることができる。また食道から胃を流れる造影剤の動きを追って映像系を移動させることが可能だ。

■販売名および販売価格

*構成により価格は異なる。
DIAVISTA LuceをLuceと呼称する。

●お問い合わせ
(株)日立製作所ヘルスケアビジネスユニット
グローバル事業統括本部 担当:大森
TEL:03-6284-3100
URL: http://www.hitachi.co.jp/