島津製作所、デジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」を発売

2018.01.17

 島津製作所は、国内メーカーとして初めて採用した伸縮式支柱やコンパクトになった本体によって前方の視認性向上と快適な走行性を実現したことに加え、大型フルフラットモニタやFPD(フラットパネルディテクタ)収納部ロック機能、豊富なオプションなどによって操作性も高めたデジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」を1月17日に発売する。

 デジタル式回診用X線撮影装置は、救急処置室や新生児集中治療室など緊急性の高い医療現場での検査や病棟回診に使用される装置である。同社のデジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt」シリーズは世界60カ国以上で稼働しており、シリーズ累計で3,400台を超える販売実績を有している。

 これまで培ってきた技術や実績を結集して開発した「MobileDaRt Evolution MX8 Version」は、使用者を多方面から支援すべくデザインを一新した。従来から好評な走行性を高めるため、X線管を支える支柱を国内メーカーとして初めて伸縮可能にし、コンパクトになった装置本体によって走行中の装置前方の視認性が大幅に改善した。また、ワイヤレスハンドスイッチなどの新しいオプションを使用可能にしたほか、本体のモニタやコリメータ周辺、FPD収納部などの利便性を高め、X線の焦点距離を伸ばして高いベッドでの撮影にも対応しやすくしたなど、回診業務のさらなる効率化に貢献する。

 同社は、院内のオペレーションに合うDR(デジタルラジオグラフィー)システムを同社のX線撮影装置に組み合わせて提供する「DR NEUTRAL(ディーアール ニュートラル) 2.0」というコンセプトを推進している。「MobileDaRt Evolution MX8 Version」は、キヤノン(株)製または富士フイルム(株)製の最新FPDに対応できる。

デジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」(走行時の例)

【新製品の特長】
1. 国内メーカー初の伸縮式支柱によって前方の視野を確保、さらに快適な走行が可能に

 デザインを一新して、X線管を支える支柱を国内メーカーとして初めて伸縮可能にし、かつ装置本体をコンパクトにした。従来装置の支柱の高さは1,780mm(高支柱タイプでは1,930mm)だったのに対して新製品の高さは走行時1,270mmであり、装置本体の高さも抑えたことで、走行時における前方の視認性が大幅に改善した。装置幅も従来製品より20mm抑えた560mmとスリム化したことにより、ベッドサイドの狭いスペースでも使いやすくなった。同社製品の特長である快適な走行性をさらに追求している。

2. 回診業務の効率化に貢献する多彩な機能やオプション
 従来製品のモニタサイズは17インチであったのに対し、新製品は19インチのフルフラットモニタを採用したことで操作性が高まった。また、X線の最高焦点位置が従来製品比15mm増の2,025mmとなり、高いベッドでの撮影にも対応しやすくなった。セキュリティの面でも、FPD収納部のロック機能を新たに導入するなどの配慮をしている。新しいオプションとして、X線を照射するためのワイヤレスハンドスイッチも利用可能にしており、回診業務のさらなる効率化に貢献する。

3. 「DR NEUTRAL 2.0」による柔軟なシステムの構築
 同社が推進するコンセプト「DR NEUTRAL 2.0」により、お客様は既存システムに合った、より連携性と親和性の高いDRシステムを選択・使用できる。また、軽量化された14×17インチサイズの最新FPDにも対応でき、従来以上に最適な状態で装置を利用できる。

デジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution MX8 Version」(撮影時の例)

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(株)島津製作所 広報室
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