フィリップス、高画質と多様な臨床応用に対応した新型MRI装置「Prodiva 1.5T CX」(プロディバ1.5テスラシーエックス)発売

2017.07.28

送受信デジタル制御システムと無駄のないワークフローにより画質向上と短時間で確実なMRI撮像を両立

 (株)フィリップス  エレクトロニクス  ジャパン(以下、フィリップス)は、本日より新型1.5T(テスラ)MRI装置(磁気共鳴画像装置)「Prodiva 1.5T CX」の販売を開始する。「MRI検査を確実に短時間で終わらせたい、妥協のない検査環境を構築したい」その想いをかたちに、フィリップスは新たなソリューションを提供する。

 今回発売する「Prodiva 1.5T CX」は、送信系システム傾斜磁場コイル、RFコイル*1と受信系システムなどMRIシステム全体のデジタル化を可能とするdSync technology(ディーシンクテクノロジー)のプラットフォームを標準搭載したMRI装置である。高速撮像、高画質検査のみならずデジタルコネクションによる新たなワークフローを採用し、高速画像再構成が可能な精度の高いリコンストラクションシステムを搭載している。患者に快適に検査を受けてもらえるよう映像と音楽によるリラックスした環境で検査を受けることを可能とするIn–bore experience(インボアエクスペリエンス)と組み合わせることも可能である。

 また、最低高47cmの患者寝台、軽量化されたコイルおよび最も高いSNR(信号強度比)が得られるよう必要なコイルエレメントが自動選択されるSmartSelect(スマートセレクト)システムは無駄の少ないワークフローを実現した。Prodiva 1.5T CXはこれまでにないコンパクト設計(最小設置面積25m2)と軽量マグネットにより限られたスペースへの設置を可能とし、ゼロボイルオフテクノロジーによりヘリウムの消費量およびヘリウムのボイルオフは発生せず、高価なヘリウムの補充も必要ない。効率性に優れた設計とスマートな電力管理システムとの組み合わせにより、エネルギーコストを常に低く抑え、ROI*2(投資収益)の増大に貢献する。

 高画質と無駄のないワークフロー、検査の快適性および経済性を追求した「Prodiva 1.5T CX」は、大学病院や総合病院、クリニックなど幅広いニーズに販売をする。

*1RF(radiofrequency)コイルとは人体の信号を受信するための検出器である。
*2ROI(ReturnOnInvestment)


Prodiva1.5TCX の特長
1. dSyncプラットフォーム
 MRIの全てのコアハードウエアをデジタル通信で接続するdSyncプラットフォームを搭載。グラディエントコイルとグラディエントアンプのネットワーク速度20ピコセコンドは高い傾斜磁場の制御を可能とする。RFコイルとRFアンプのネットワーク速度100ナノセカンドを可能とするシステムは複雑撮影に対しても正確なRF送信を可能とする。これら高速制御可能なシステムは、高画質と撮影時間の短縮を追及する。

2. 無駄のないワークフロー
 Breezeworkflow(無駄のないワークフロー)は、Prodiva 1.5T CXの要となるアシスト機能である。選択した領域で高いSNRを得るために適切なコイル素子を自動判別するSmartSelect機能、マウスワンクリックで撮像対象の検査領域にスライスを配置するSmartExam機能、マルチシーケンス、マルチステーション検査のプランニング、ビューイングおよび処理を簡便化するSmartLink機能などの他、さまざまなアシスト機能を有し、オペレータによるばらつきを減らし検査の再現性を向上させる。

3. 投資収益
 これまでにないコンパクトな設計と軽量マグネットにより据付コストが抑えられる。小さなスペースにも容易に収まるので、界壁の取り外しや天井高の変更、費用のかかる改装といった設備面での要件も少なくなる。ゼロボイルオフテクノロジーにより、ヘリウムの消費およびボイルオフは発生せず、高コストなヘリウム補充は必要ない。

4. 最新のアプリケーション
 新規体動補正アルゴリズムを採用したMultiVaneXD(図1)や頸部神経および腕神経叢を描出するNerveView(図2)など、フィリップスのさまざまな最新アプリケーションを搭載可能。また、dStreamによる受信系デジタル化に加え、送信系もデジタルとなったdSyncシステムにより、体幹部拡散強調画像(BodyDWI)の画質も向上。Prodiva 1.5T CXはさまざまな検査依頼に対応し、安定した高画質な画像を提供する。



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