セント・ジュード・メディカル、ILUMIEN III試験の結果、先進の血管内イメージング技術に関する重要な知見が示された

2016.11.22

「Transcatheter Cardiovascular Therapeutics (TCT) 2016」で発表された新規データで、複雑なPCI手技におけるセント・ジュード・メディカル社の光干渉断層法(OCT)利用の有用性が確認される

 ミネソタ州セントポールおよびワシントンDC – 世界的な医療機器メーカーであるセント・ジュード・メディカル(ニューヨーク証券取引所:STJ)は、米国 ワシントンDCで開催された国際学会TCT2016の「Late Breaking Clinical Trial」第1回セッションにて、ILUMIEN III試験が主要評価項目を達成し、光干渉断層法(OCT)ガイドによる経皮的冠動脈形成術(PCI)はステント拡張と手技の成功率において血管造影法(アンジオ)より優れ、手技後の最小ステント面積(MSA)において血管内超音波検査(IVUS)ガイドPCIに劣らないことが示されたと発表した。

 本試験には、8カ国29施設の患者様450人が登録された。これは、OCTガイドによるPCIを、IVUSガイドによるPCI、アンジオガイドによるPCIと比較検討し、初めてその有用性を証明した多施設;前向き;無作為化;比較試験である。

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ILUMIEN III試験で、OCTガイドPCI において以下の項目を証明した
・OCTガイドPCIはIVUSガイドPCIと比較し、MSAおよびステント拡張においての非劣性(同等)を持つ
・OCTガイドPCIはアンジオガイドPCIと比較し、有意に大きなステント拡張をもたらし、より高い手技成功率を示した
・OCTガイドPCIはIVUSガイドPCIと比較し、手技時の主要な有害事象(ステントの不十分圧着と血管解離)の予測因子の検出において、より優れていた

 コロンビア大学メディカルセンターインターベンション血管療法センターのトランスレーショナル医療担当副所長で、ILUMIEN III試験の治験責任医師であるZiad A. Ali医師は、「これらの結果は、PCI手技におけるイメージングの重要性をさらに裏付けるものです。最小ステント面積は、早期・晩期の主要心血管イベントを回避する最も重要な因子と広く認識されています。これでOCTガイドPCIは、IVUSガイドPCIと同様のMSAを達成し、血管造影法に比べ有意に大きなステント拡張をもたらすことが分かりました」と述べている。

 医師はPCI手技の間、画像診断を用いてステントのサイズを決定し、心臓への血流を回復させるため、どのように治療すれば最良の状態で血管拡張ができるのか評価を行う。不完全なステント留置を低減する重要な因子は、血流を回復させるためMSAを増やし、PCI中に十分なステント拡張を確保することである。このプロセスは一般に、血行再建術と呼ばれる。

 ILUMIEN III試験では、高解像度撮影用のイメージングカテーテルDragonflyと共に、St. Jude Medical OPTIS Integrated およびPCI最適化システム ILUMIEN OPTIS を使用して、OCTガイドのステント留置のために無作為に選ばれた患者様を対象に、血管および病変の特徴を評価してステントのサイズを決定し、ステント留置を最適化した。

 セント・ジュード・メディカルのバイスプレジデントであり、チーフ・テクノロジー・オフィサーでもあるフィリップ・エーベリングは、「これらの結果は、OCTが冠動脈疾患患者様のより良い治療に向けて最適なステント留置を達成するための重要なイメージングの選択肢であることを示しています。OCTは、主要有害事象の一因となる予測因子を発見する上で優れた解像度を備え、必要があれば、これらの疾患の治療を促進し、主要有害事象が発生する可能性を最小限に抑えられます」と述べている。

 セント・ジュード・メディカルは来年、OCTの長期的な価値を更に示す研究機会を拡大することを計画している。コロンビア大学医学部教授で、ニューヨークプレスビテリアン病院/コロンビア大学メディカルセンターインターベンション血管療法センターの心血管研究教育所長であり、心血管研究財団(CRF)医学研究・教育担当共同ディレクターでもある、Gregg W. Stone 医師は、「先般、セント・ジュード・メディカルが、1) アンジオガイドPCIのみ、2) 血管造影法、および3) OCTガイドPCIの3種類を比較して、無作為に選ばれた患者様を対象に、長期的転帰を評価するグローバル多施設試験であるILUMIEN IV試験の実施を約束したことを発表できるのは、私にとって大きな喜びです。今後数週間のうちに、詳しい情報が明らかになればお知らせいたします。私たちは、2017年にこの試験を開始できることを楽しみにしています」と述べている。

光干渉断層撮影(OCT)イメージングについて
 セント・ジュード・メディカルのOCT 技術は血管内のイメージング方法であり、疾患形態の解剖学的画像と自動測定を実現するため、光を使用している。従来のイメージング技術では可視化できない、または評価することが困難である重要な血管性状を、OCT技術により可視化し測定することができる。その結果、OCTによる自動かつ高精度な測定が可能になる。このような測定はステントの適切な選択および留置することに役立ち、また、手技成功につながるステント留置評価に役立つ。これにより、繰り返し治療を行う必要性を最小限度に留める可能性が高まる。OCTシステムでは、PCI 手技の最適化を支援するワイヤレスの心筋血流予備量比(FFR)も測定できる。

将来の見通しに関する記述
 このプレスリリースには、1995年私募証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)において定義されている、リスクや不確実性を含む将来の見通しに関する記述が含まれている。このような将来の見通しに関する記述には、潜在的な臨床的成功、見込まれる当局の承認や将来の製品発売、予測される収入、利益、収益、市場占有率等、セント・ジュード・メディカル(米国、以下SJM Inc.)の期待、計画および見通しが含まれる。SJM Inc.による記述は、経営陣の最新の予測に基づいたものであり、実際の結果が将来に関する記述とは大きく異なる要因となり得る特定のリスクや不確実性に影響されることがある。これらのリスクや不確実性には、SJM Inc.の支配の及ばない市場の状況やその他の要因のほか、2016年1月2日に終了した当該年度に関する同社のForm 10-K(年次報告書)及び2016年7月2日に終了した当該四半期に関する同社のForm 10-Q(四半期報告書)の「リスク要因および注意書き」の項に記載されたもの等、SEC(証券取引委員会)に提出したSJM Inc.の報告書に記載されたリスク要因やその他の注意書きが含まれる。SJM Inc.は、これらの記述を更新する意図はなく、またいかなる状況においてもそのような更新を特定の者に対して提供する義務を負うものではない。

以下は日本の承認情報になります

販売名:SJM FD-OCTイメージングシステム
承認番号:22300BZX00306000
製造販売元:セント・ジュード・メディカル株式会社
販売名:SJM FD-OCT Integrated イメージングシステム
承認番号:22700BZX00153000
製造販売元:セント・ジュード・メディカル株式会社
販売名:SJM OCTイメージングカテーテル
承認番号:22300BZX00307000
製造販売元:セント・ジュード・メディカル株式会社

●お問合せ
セント・ジュード・メディカル(株)
URL https://www.sjm.co.jp/