シーメンス、次世代の新型PET・CT システム「Biograph Horizon」 を販売開始

2015.11.04

・Hi-Rez LSO 検出器とTOF(Time-of-Flight)テクノロジーで、信号ノイズ比を200%改善*1
・ショートガントリ130 ㎝のコンパクト設計で、患者の負担を軽減

 シーメンス・ジャパン(株)(以下シーメンス)は、信号のノイズを大幅に削減し、高分解能画像により効果的な治療計画に大きく貢献するPET・CT システム「Biograph Horizon(バイオグラフ ホライズン)」の販売を本日より開始する。年間販売目標台数は20 台。

 Biograph Horizon は、「高画質」、「検査効率」、「コスト効率」を追求した次世代のPET・CT システム。これまで高品質で定評のあるPET・CT システム「Biograph mCT」と同じHi-Rez LSO 検出器を採用。また、ノイズを大幅に削減するTOF テクノロジーや高速の画像再構成エンジンを搭載し、腫瘍領域のみならず、心臓や頭部領域においても高分解能PET 画像を描出し、より正確で効率的な検査を行うことが可能。さらに、電力の消費を抑えトラブルを未然に防ぐeMode 機能により、運用コストの削減も実現し、病院経営の効率化を支援。

 PET・CT 装置は販売開始*2 から約10 年が経過し、機能画像と形態画像を密接に関連付けられることから、がん診断には欠かせない装置となった。一方、今後は病期あるいは転移診断に加え、治療効果の確認や治療方針の決定に必要な、より確かな情報を提供することが求められている。
 Biograph Horizon は、Hi-Rez LSO 検出器を搭載することによって高い定量性を保ったまま、様々なPET 核種に対応することが可能なため、PET・CT 検査にさらなる自由度をもたらす。次の10年を見据えた次世代製品として、より精度の高い診断や効果的な治療に貢献する。

主な特長
・ 妥協を許さないPET検出部
Thin slice 2mm PETおよびHi-Rez LSO検出器の搭載により、Biograph mCTと同等の高い再現性と定量性をもたらすPET画像を提供。
・ 検査者および患者の負担を軽減
130cmのコンパクトなショートガントリ設計は、患者の精神的な負担を軽減。ガントリフロント部分の操作ボタンやタッチパネルの操作性の向上、リニアモータ駆動式寝台のスピーディーな動きにより、セットアップ時間を短縮し、患者および検査者の被ばく低減にもつながる。
・ 効率性を追求
PETの画質向上には欠かせないTOFテクノロジーによる200%の信号ノイズ比の改善、体軸方向視野を21.6cmにまで拡大するTrueV (トゥルーV)により、全身撮像時の検査効率を50%改善*3 し、検査時間を約8分に短縮。さらに、新型の画像処理エンジンは、複数の画像再構成を同時進行で行えるため、検査終了後の画像表示までの時間も短縮。今後、より一層求められる高い診断能を有する最適化したPET画像を得るために、進化したテクノロジーにより高分解能画像と正確な計測結果提供の両立を行う。
・ 運用コストを削減
故障のリスクを事前に感知する温度センサーや、スタンバイ時にガントリ回転を停止し消費電力を抑制するスリープモードなどを含めたeMode機能により、運用コスト削減に大きく貢献。

1104 シーメンス Biograph Horizon

本製品に関する情報は、同社の製品紹介ページ(下記URL)参照。
http://www.healthcare.siemens.co.jp/molecular-imaging/pet-ct/biograph-horizon

 なお、同社は2015年11月5 日(木)~7日(土)にハイアットリージェンシー東京で開催される「第 55回日本核医学会学術総会・第 35 回日本核医学技術学会総会学術大会 併設展示会」にて、Biograph Horizonを含む最新情報を紹介する。

*1,*3 いずれも自社製品比
*2 シーメンスのPET・CTシステムの日本国内販売開始は2004年9月。

●お問い合わせ
シーメンス・ジャパン(株)
http://www.siemens.com/entry/jp/ja/