島津製作所、米国における共同研究・共同開発を推進 米国子会社にイノベーションセンターを設立

2015.07.01

島津製作所、米国における共同研究・共同開発を推進
米国子会社にイノベーションセンターを設立

 (株)島津製作所は、米国における先進的な大学・研究機関との共同研究・共同開発をさらに推進するため、同社100%出資の米国子会社 SHIMADZU SCIENTIFIC INSTRUMENTS, INC.(以下 SSI)の施設内に、新たに「SSIイノベーションセンター」を設立するという。

 「SSIイノベーションセンター」は、SSIのアプリケーション開発部門やソフトウェア開発部門を母体とする組織である。同社は、北米において、主力製品であるクロマトグラフや質量分析計等を使用して臨床分野や食品の安全、環境・エネルギー分野などに関する共同研究を進めてきた。このような共同研究やお客様との連携をさらに推進し、いち早く製品開発へのフィードバックを行うことを目的に組織改編を行い、このたび、「SSIイノベーションセンター」の設立に至った。

 「SSIイノベーションセンター」には、戦略的共同研究促進グループ・研究開発グループ・アプリケーション開発サポートグループの3グループを設け、従業員計26名が業務にあたる。2015年7月下旬から本格的に稼働を開始し、今後5年間で合計約2千万ドルの研究開発投資を計画しているという。

 米国メリーランド州には、ジョンズ・ホプキンス大学やNIH(アメリカ国立衛生研究所)、NCI(アメリカ国立がん研究所)などを始めとする先進的な大学・研究機関・企業が多数立地しており、特に臨床分野に関して連携を深めるのに最適な環境だという。

 分析計測事業部 事業部長の丸山秀三は次のように語っている。「北米、特にアメリカ北東部には、NIHのような臨床・ヘルスケアの研究所が集中しており、これらの分野における分析計測機器の応用開発を進めるには最適な立地です。世界各地の市場における当社の優位点を製品開発に生かしていくため、『グローバルイノベーションセンター構想』に基づき、今後もこのような施設の設置を計画しています。米国の『SSIイノベーションセンター』はこの構想の先駆けとなるもので、2015年内に中国・北京に開設予定のMS(質量分析)センターなど、これらの施設が今後の分析計測事業部における新製品開発をけん引する存在になると期待しています」

●お問い合わせ
(株)島津製作所
URL:http://www.shimadzu.co.jp/jindex.html