富士フイルム、医療IT事業を拡大

2015.05.13

 富士フイルム(株)は、米国の販売子会社 FUJIFILM Medical Systems U.S.A., Inc. を通じて、医用画像情報システム(PACS)※1の診断画像や各種動画など病院内の各診療科が扱う広範な診療情報※2を効率的に管理・保管するアーカイブシステムを提供する米国医療ITシステムメーカー TeraMedica, Inc.(以下テラメディカ社)の買収を完了し、米国東部時間2015年5月11日より富士フイルムグループの100%子会社として新たにスタートした。
 昨今、病院では、CT やMRI などで撮影した診断画像、内視鏡検査や手術時に撮影する動画など、さまざまな診療情報が診療科ごとに異なったシステムで管理されており、これらの診療情報を一元的に管理し、患者ごとに一覧できるシステムが求められている。また、一つの病院の診療情報を管理・保管するだけでなく、複数の病院の多くの診療情報を一元的に管理し、共通のルールで運用することで、地域医療連携などに活用したいとのニーズも高まっている。これらのニーズに応えるシステムとして、異なるメーカーのPACSや各臨床部門システムに管理されている多様な診療情報を一括して管理できるアーカイブシステム「Vendor Neutral Archive(以下VNA)」が注目され、欧米を中心に普及が進んでいる。
 今回買収の対象となるテラメディカ社は、2001年に設立し、米国でトップクラスの医療体制を整えた大手病院Mayo Clinicの協力の下にVNAを開発。2003年から米国での販売を開始し、VNAの先駆者として市場をリードしてきた。テラメディカ社のVNAは、その優れたシステム設計と拡張性が高く評価され、2014年にVNA分野で「Best in KLAS awards」※3を受賞。Mayo Clinicをはじめ約200の病院、全世界で合計300以上の病院へ導入されている。※4
 富士フイルムは、2013年より米国においてテラメディカ社と販売提携を行い、同社VNAの導入を進めてきた。今回、テラメディカ社社を子会社化することにより、当社は病院内のデジタル化された広範な診療情報を一括管理できるVNAの導入をより加速させるとともに、病院間の診療情報を連携させるシステムを構築することで、地域医療連携の促進を図っていく。
 富士フイルムの医療IT事業では、医用画像情報システム「SYNAPSE」を核に、循環器画像システム「SYNAPSECardioVascular(シナプス カーディオバスキュラー)」や、内視鏡・超音波情報管理システム「NEXUS(ネクサス)」、生体情報システム「Prescient(プレシエント)」など、放射線科以外の情報システムも広く提供している。
富士フイルムは、テラメディカ社のVNAと、当社の情報システムを組み合わせることで、今まで以上に効率的で、診断に寄与するソリューションを提案し、また、積極的にグローバル展開を推進していく。
 富士フィルムは、ビッグデータ化する診療情報の活用を推進し、医療現場のさまざまなニーズにこたえる、幅広い製品・サービスを開発・提供することで、さらなる診断の効率化と医療の質の向上、人々の健康の維持増進に今後も貢献していくという。

※1 Picture Archiving and Communications System の略。CT、MRI、CR などの医用画像診断装置からの検査画像を電子的に保存・
検索・解析する医用画像情報システム。
※2 PACS で管理する標準規格DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)画像、JPEG 画像、MPEG の動画、PDF ファ
イルなど。
※3 ヘルスケア情報技術のベンダー・製品のパフォーマンスのモニタリングおよび報告を専門にする米国の調査会社KLAS Enterprises,
LLC が、該当分野で顧客ユーザーからの評価が最も高かった製品に贈る賞。同社は、全米のヘルスケア・テクノロジーについて正確
で客観的な情報を提供すると評価されている。
※4 提携パートナーからの販売を含む。

<テラメディカ社の概要>
社名 :TeraMedica, Inc.
設立 :2001 年
所在地 :米国ウィスコンシン州ミルウォーキー
事業内容 :VNA システムの開発・販売

●お問い合わせ
URL:http://fujifilm.jp/

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