東芝、東芝メディカルシステムズ、IBA、粒子線がん治療事業における戦略的関係構築に関する契約締結

2015.04.09

(株)東芝、東芝メディカルシステムズ(株)(東芝メディカル)およびIon Beam Applications S.A.(IBA)は、国内外でのさらなる粒子線がん治療事業の展開を促進するため、戦略的な協力関係を構築することに合意し、本日契約を締結した。東芝のグループ会社である東芝メディカルが、IBAの陽子線治療システムProteusONEの国内販売および保守・サービスを行い、IBAが東芝の重粒子線治療システムの海外展開に協力していく。
これまで東芝は、放射線の一種である重粒子(炭素イオン)線をがんの病巣にピンポイントで照射する重粒子線治療システムを開発・製造し、既に国内の2施設(放射線医学総合研究所、神奈川県立がんセンター)から受注している。東芝は、IBA社と協力関係を構築することで、重粒子線治療システムの海外展開をさらに加速していく。
東芝メディカルは、X線を使用したエレクタ社製放射線治療装置の国内販売・サービスを展開しながら放射線物理士・放射線技師のためのトレーニングコースを提供し、放射線治療の普及に努めている。今後は、国内における製品ラインナップにIBA社製の陽子線治療システムを加える方向で、医療現場のニーズに応じて製品を提案、提供し、がん治療事業の拡大を図る。
IBAは、陽子線がん治療システムメーカーとして、欧州、北米、アジアなど数多くの実績があり、そのシェアは50%以上を有し、世界No.1となってる。今回の提携により日本におけるIBA社製のコンパクトな陽子線治療システムProteusONEの普及が促進され、同時に東芝の最先端技術を用いた重粒子線治療システムのグローバルな展開が可能になるだろう。
なお、IBAの陽子線治療システムは、今後日本国内で医薬品医療機器等法の承認申請を行う予定である。

IBA社の概要

IBAは、がんの診断と治療法において、革新的なソリューションを提供するグローバル企業である。ベルギーに本社を置き、世界に約1,100人の従業員がいる。陽子線治療におけるリーディングカンパニーであり、フルスケールの陽子線治療センターからコンパクトなシングルルームの治療システムまで幅広く提供することができる。IBAは欧州全域にまたがる証券取引所ユーロネクストに上場している。

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