東芝メディカルシステムズ、Aquilion ONEシリーズ Version 7.0を発売開始

2014.11.28

東芝メディカルシステムズ(株)は、世界初の320列エリアディテクターCT Aquilion ONE™シリーズにおいて、最新クリニカルソフトウェアVersion 7.0の発売を開始する。
320列エリアディテクターCTでは、寝台を移動せずに1回転で脳や心臓などの臓器全体のボリュームデータを取得可能であり、さらに連続して撮影を行うことで血流や関節などの動態診断が可能。Version7.0では、新たなアプリケーションの搭載により、動態情報の計測や解析機能が加わり、動態診断をサポートする。また、心臓検査においても冠動脈および心臓全体のブレを補正する新たな画像再構成の搭載により、高心拍の影響を受け冠動脈の評価が困難な患者においても、患者さんの適応拡大、被ばく低減、画質向上が期待できる。
さらに、東芝CT全機種に搭載されている逐次近似応用画像再構成技術AIDR 3Dについても新たに開発を進め、より一層の高画質と低被ばくを実現した画像再構成を搭載している。これらの最新クリニカルソフトウェアを総称し「Functional Suite(ファンクショナルスイート)」と呼ぶ。
同ソフトウェアは11月30日~12月4日米国・シカゴで開催される北米放射線学会 (RSNA) において展示する。

■「Functional Suite」の主な特長
1.4D脳動脈形態計測
未破裂動脈瘤の治療を行う術前評価として、動脈瘤形状を自動で計測し各種パラメータを算出することで、治療選択のサポートを行える。さらに従来は目視に頼っていた動態の評価から、連続して収集した各情報から位相ごとに色を付けて重ね合わせることができ、ブレブの拍動部位の色分けや計測が行えるため、どのように変化しているか評価が可能となり、未破裂動脈瘤の破裂リスクの予測などが期待されている。

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2.4D 気管支トラッキング
気管支の病変を連続して収集した情報から、呼吸による動態での解析が可能となる。気管支の自動抽出と自動位置合わせを行いながら、位置の移動量を考慮し観察したい任意断面を4D で表示が可能なため、任意気管支断面の内腔や外壁の面積、最大・最少径など算出し、気流制限があるかなど病変発見において期待されている。

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3.4D 骨関節計測
これまで静止画でしかできなかった骨関節の評価を、動態で解析が行える。足関節や手関
節、膝関節など、骨に合わせて位置合わせを行うことで、骨と関節の移動距離や角度変化など動き量を解析し関節がどのように動いたかの経時変化をグラフで表示し、動きを見て評価を行うことができる。

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4.Adaptive Motion Correction(アダプティブ モーション コレクション)
石灰化除去技術による診断性向上が期待できる冠動脈サブトラクションでの高精度な位置合わせ技術を用いた新しい画像再構成方法を搭載した。冠動脈や心臓全体の動きを推定し補正を行うことで、動きによるアーチファクトを低減し時間分解能を向上させる。従来高心拍で診断が困難であった患者さんにおいても診断能の向上が期待されている。

5.AIDR 3D Enhanced
被ばく低減を実現し、国内だけでも2,300 台以上(2014 年9 月末日現在)の稼働実績のあるAIDR 3D がさらに進化。画像ができる前段階(純生データベース)から新たにNPS モデルの搭載と各種パラメータの見直しにより、コントラスト差の少ない領域での更なるノイズやストリークアーチファクトの低減に加え、粒状性劣化改善、空間分解能維持、ダークバンド低減を達成することで患者さんの被ばく低減、よりやさしい検査が期待されている。

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東芝メディカルシステムズ株式会社 広報室
TEL: 0287-26-5100