日立メディコ、Web型電子カルテシステム「Open-Karte AD(オープン カルテ エーディー)」を発売

2014.07.15

 (株)日立メディコは、有床診療所・小規模病院向け電子カルテシステム「Open-Karte*1 AD」を10月1日から発売する。同システムは、2014年7月16日から開催される国際モダンホスピタルショウ2014に展示される。

システム画面イメージ

1.開発の目的
 日本の高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)は、2013年に25%を超え*2、高齢者の生活を支援する地域づくりが社会的課題とされている。また、医療・介護分野では、2014年度診療報酬改定で、中小病院や診療所の主治医機能を評価する地域包括診療料の新設、有床診療所入院基本料の引き上げが行われるなど、「地域に密着した病床*3」が重視されている。
 現在、電子カルテシステムは、電子化が進む大規模・中規模病院および新規開業の無床診療所を中心に普及しているが、今後は、有床診療所・小規模病院においても、医療情報の適切な管理および施設間連携のため、電子カルテシステムの導入が進むと考えられる。そのため同社は、「Open-Karte」(2004年発売)の特長を継承しつつ、有床診療所・小規模病院の運用に合わせ「Open-Karte AD」を開発した。

2.製品の特長
(1)フレキシブルな運用を実現する新しいオーダ機能

 有床診療所・小規模病院では、各スタッフが複数の業務を担当することが多く、電子カルテシステムの運用が施設ごとに異なる。
 「Open-Karte AD」のワークフロー支援機能は、施設ごとに異なる業務や運用に合わせ、医師からのオーダ経路(ワークフロー)を状況に応じて設定・変更が可能。これにより、オーダ実施者の変更やオーダの進捗状況確認が可能になる。また、必要な情報をスタッフ間で共有するため、オーダの中止や変更理由などをコメントとしてワークフローに付けることができる。

(2)職種や業務に合わせて、必要な情報を表示
 病歴やアレルギーなど重要な情報見落し防止のため、「Open-Karte AD」は、患者基本情報や検査結果を同一画面に表示する。また、業務ごとに医師、看護師、放射線技師が参照すべき情報を表示するアシストビュー機能を開発した。
 これらにより、毎回カルテ画面を開くことなく、患者ごとに注目すべき医療データを効率的に確認することができる。

患者リスト画面(左)とアシストビュー画面(右)

(3)システム構築の作業工数を削減
 導入施設での運用を全て把握した上で電子カルテシステムを構築する場合、運用設定に多くの作業工数を必要とし、構築期間も長くなる。「Open-Karte AD」では、運用設定を定型化することで作業工数を削減し、システム構築期間の短縮を実現した。

(4)便利な機能を継承

 2004年の発売以来、多くの中小規模病院で導入いただいている「Open-Karte」の特長である、接続端末に専用ソフトのインストールが不要な「Webベースシステム」、部門システムと電子カルテシステムが一体となった「オールインワンパッケージ」、診療計画を一覧表示できる 「診療カレンダー」を継承している。

3.製品名:Web型電子カルテシステムOpen-Karte AD

4.発売時期:2014年10月1日

*1 Open-Karteは株式会社日立メディコの日本における登録商標です。
*2 平成26年度版 高齢社会白書(内閣府) 第1章 第1節 高齢化の状況 2頁
*3 平成25年3月13日 中央社会保険医療協議会総会(第239回)資料 総-3「入院医療について」

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(株)日立メディコ
メディカルITマーケティング本部
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