GEヘルスケア・ジャパン、超音波プローブ生産累計50万本を達成

2013.03.11

匠の技に裏打ちされた高い技術力と卓越した品質を誇る「日野モデル」を世界に発信 !
 
 
 GEヘルスケア・ジャパン(株)(本社:東京都日野市、社長:川上 潤)は、CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置用プローブ(探触子)を開発・製造する日野本社内工場において、このほどGEヘルスケアの開発・製造拠点として初めて、プローブ生産累計本数50万本を達成した。
 
 超音波プローブは、超音波を発生するとともに超音波ビームを送受信するセンサーで、その周波数帯や特性などの性能が画質を大きく左右する超音波診断装置の心臓部である。GE ヘルスケアでは現在、世界6カ所(日本・米国・中国・インド・オーストリア・ノルウェー)にプローブの生産拠点を構え、1982年創設時より生産を開始した日本(現在は日野工場)は、6拠点の中で最も長い30年を超える歴史を誇る。
 多品種少量生産を特徴とするプローブは生産工程の自動化が難しく、現在でも熟練スタッフにより一本一本丹念に手作りされている。日野工場は、製造に加えて開発も手がけており、この利点を生かして、世界一厳しいと称される日本の顧客ニーズに応えるべく、開発と製造が密接な連携を重ねることで、「匠」の技術レベルを高めるとともに、先進技術の開発を繰り返してきた。
 なかでも、100μm(μmは1,000分の1mm)厚の3枚の部材を、気泡が入らないように絶妙な力加減で接着する技術や、6cm x 1cmのプローブ内の基板上で、幅0.2mmの128本の信号線を正確かつスピーディに半田付けする技術は、一人前になるのに最低5年以上の経験が必要で、このような微細加工技術を数多く蓄積することで、スタッフの技術力を一貫して向上させてきた。
 
 日野工場では積み重ねてきた高い技術をもとに、90年代以降の超音波診断装置のデジタル化にあわせて、製造プロセスを根本的に見直すとともに、部品精度の水準を従来の5倍以上に高めるなどの改善を実施。音響素子のバラつきを従来の一般的な素子に比べて半減した超音波プローブを開発するなど、いち早くデジタル化への対応を進め、30年以上にわたって世界の医療現場に日本発の「日野モデル」を届けてきた。このような度重なる技術革新に支えられた指折りの品質が広く世界で評価され、このほどGEヘルスケアのプローブ製造拠点としては初となる、生産累計本数50万本達成という金字塔を打ち立てた(第2位の生産累計本数は中国工場の20万本)。
 
 長年にわたり当社製プローブを使用している駿河台日本大学病院 超音波室 室長の小川眞広先生は、「このたびはプローブ製造50万本、おめでとうございます。超音波診断は触診の代わりになるものと考えており、まるで手の一部と錯覚するような手先の動きに追従するように、プローブが形作られているのが理想です。指先の感覚が伝わるよう、くびれや幅、コードのしなり方などの繊細さを結集したプローブは、日本の匠の技なくしてはできません。この50万本達成を機に、70万本、100万本を目指して、日本のプローブ界のリーダーシップを握るような精密なプローブを作り、培った経験を安全な医療や超音波診断の進歩に役立ててもらいたいと思います」と、プローブチームにさらなる期待を寄せている。
 また、GEヘルスケア・ジャパン(株)がこれまで培ってきた様々な技術革新や改善手法を「LEAN Academy(リーン・アカデミー)」を通じて、GEヘルスケアのグローバル拠点と共有している。LEAN Academy は日野工場で蓄積してきた技術力や生産管理・改善手法を海外の工場幹部に指導するプログラム。日野本社工場の製造技術者(現在7名)がインストラクター(Sensei)として、来日した欧米・アジアなどの製造拠点スタッフを対象に、講義や現場での実地指導の形式で指導を手がける。このプログラムを通じて、先進のプローブ技術や生産プロセスなど同工場が蓄積してきた各種ノウハウを他の拠点に広げることで、GEヘルスケア全体の技術力の底上げや生産性の向上を目指す。
 
 
●お問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株) コミュニケーション本部
Tel:0120-202-021
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