日立メディコ、超電導MRI装置「ECHELON OVAL」を発売

2012.04.09
ECHELON OVAL
 株式会社日立メディコ(本社所在地:東京都千代田区、執行役社長:北野 昌宏、資本金138億8千4百万円)は、静磁場強度1.5テスラの超電導MRI装置「ECHELON OVAL」(エシェロン オーバル)を日本及び海外に向けて発売した。なお、本製品は、2012年4月13日から開催される2012国際医用画像総合展(ITEM2012)に展示する予定。

1.システムの概要
超電導MRI装置「ECHELON」シリーズは、「ECHELON Vega」(2006年発売、2008年アップグレード)から「ECHELON RX」(2011年発売)と続き、最新の撮像技術と高い画質を実現したことで、国内外において高い評価を得ている。
 「ECHELON OVAL」は、高い傾斜磁場スペック、高い静磁場均一度、豊富なアプリケーションなど「ECHELON」シリーズの特長はそのままに、楕円ボアによって実現した快適な検査空間と高いワークフローを追求したシリーズ最上級機種となる。

2.主な特長
(1)楕円ボアの採用で快適な検査空間を実現
 寝台に横になった人の体は横に広がる。「ECHELON OVAL」は、体格の大きい方や狭い所を苦手とする方が開放感をより感じられるように、幅74cmの楕円ボアを採用することで検査空間を従来から約40%拡張(*1)した。
 また、検査空間を横方向に拡張した結果、これまで磁場中心での撮像が困難であった肩などのオフセンター部位も寝台上で被検者の体を横に移動させることができ、最も高画質が得られる磁場中心での撮像が可能となった。

(2)頭頚部撮像時におけるコイル乗せ換え時の煩雑さを低減
 画像の高画質化には高感度受信を可能とする受信コイルの使用が必要となる。これまでの受信コイルは着脱式だったため検査ごとに受信コイルを乗せ換える必要があった。「ECHELON OVAL」に搭載した「WIT(*2) RF Coil System」では、頭部から体幹部撮像において、下部に常時設置しておける受信コイルを取り外すことなく、撮像したい部位用の上部受信コイルを乗せ換えるだけで最適な感度分布で撮像することが可能になった。これにより、受信コイル乗せ換えの時間を短縮できるとともに、受信コイル持ち運び時の落下リスクが低減される。

(3)寝台の操作性を向上
 「ECHELON OVAL」は、着脱可能な「WIT Mobile Table」を採用。2台目のWIT Mobile Table(*3)を用意することで1人目の撮像中に2人目の撮像準備を整えることができ、スループットの向上を図ることができる。また、被検者の乗せ換えを検査室外で行うことで、車椅子や持ち物などが磁石に吸着するリスクを軽減できる。

(4)高機能アプリケーションによる高画像化
 一般的にMRIの撮像時間は数分程度要するため、被検者の動きに起因するモーションアーチファクトが問題になる。日立メディコは汎用性を高めたRadial scan技術「RADAR」によってモーションアーチファクトの低減を図った。
 また、頭部検査時に撮像基準線などの撮像断面を自動的に設定する「AutoPose」機能を搭載したことにより、検査時間の短縮を実現した。

3. 販売名称日立MRイメージング装置 ECHELON OVAL
(医療機器認証番号:第224ABBZX00041000号)

4. 定価(標準構成)12億円 (システム構成により価格は異なります)

5. 発売時期2012年4月9日

*1:
「ECHELON Vega」「ECHELON RX」との比較です
*2:
Workflow Integrated Technologyの略です
*3:
オプション機能です

「Echelon Vega」「ECHELON Oval」「Oval」は、株式会社日立メディコの日本および海外における登録商標または商標です。

■お問い合わせ先
株式会社日立メディコ
CT・MR営業本部 国内CT・MR営業部 八杉
電話 03-3526-8306
http://www.hitachi-medical.co.jp/