JIRA2019年年頭所感発表 ーーAIの時代に合わせ、環境変化に対応し、医療に貢献ーー

2019.01.15

 一般社団法人日本画像医療システム工業会(以下JIRA)は、1月9日、KKRホテル東京(東京千代田区)にて新延昌雄(JIRA会長)が、本年の年頭所感を発表した。

 JIRAは発足から52年目を迎え、本年は、東京オリンピック·パラリンピックの大会開催が2020年に迫り、また2025年の大阪万博の開催も決まり、日本の明るい未来を世界に示す絶好の機会になるものと考えている。我々医療機器産業界にとっても、日本の質の高い医療と高度な医療システムを全世界にアピールし、新たな発展の機会になるものと期待をしている。

 日本は、社会構造の変化に伴う課題を、国を上げて解決しようとしており、その中で我々JIRAは画像医療システム産業を担う工業会として主要な課題に取り組み、環境作りなどに務めてきたが、今後の発展に向けた転換期を迎えていると考えている。

 画像診断領域をAIの実用化が比較的早いと考えられる領域の一つとして考えている。JIRAが今後注力していくテーマは、近年ディープラーニングで飛躍的性能向上を遂げた技術を放射線科などの医用画像に対して適用されることが期待され、モダリティやシステムの更なる技術開発と合わせて早期診断、早期治療および低侵襲の医療に貢献し、健康寿命の延伸に寄与するものと考えている。

 更に、画像診断レポートの半自動化によるワークフローの改善や被ばく線量の管理、装置の保守管理などへAI技術が適用されることにより、医療現場の効率化や患者様および医療従事者の安全安心へ大きく貢献することが期待される。

 JIRAとして諸外国に遅れを取ることなく、産官学の連携を深め、関係者が一丸となってAI開発促進に向けた活動に取り組み、患者様のために貢献していく所存だ。

 なおJIRAの取り組みは、 AIなどの変革により、次のビジョンも現在策定中であり、2019年の4月に開催されるITEM2019で発表することを目指している。

 下記にJIRA産業ビジョン2025の4つの方向性をあげておく。

JIRA産業ビジョン2025の4つの方向性

1·社会の変化に先駆けた世界をリードする医療イノベーションを実現する。

2.革新的なデジタル技術の活用により、医療の質向上と医療機器産業拡大に貢献する。

3.日本の優れた医療、医療システムを世界に提供し貢献する。

4·社会·自然環境の変化に適応したシステムの提供により、安全·安心で安定した医療を実現する。