オブジェットジオメトリーズ、3Dプリンタに革新をもたらす新素材について、記者発表会を開催
-医療業界でのニーズが高まっている3Dプリンタ-

2011.05.27
殿岡敬久氏
 オブジェットジオメトリーズ社(Objet Geometries AP Ltd・以下、オブジェット)は5月18日、世界貿易センタービルディング(東京都・浜松町)にて3Dプリンタ用の新材料について記者説明会を行った。
 3Dプリンタとは、インクジェットプリンタの噴射技術を応用し、CAD等で作られた3Dモデルデータを高精度に造形する装置である。各国の製造業界、教育機関などで活用されており、医療現場においては歯科や外科領域などでCTやMRIなどのデータを基に作成するシミュレーションモデル等に重用されているという。
 今回発表された3Dプリンタ用の新材料は、『Objet VeroWhitePlus』『Objet VeroClear』『Objet ABSライクデジタルマテリアル』の3つ。それぞれの特長について殿岡敬久氏(同社日本担当リージョナルマネージャー)より説明が行われた。
 『Objet VeroWhitePlus』は白色半透明樹脂の素材。寸法安定性に優れており、適合テストや形状テストに適している。また、多目的材料として同社の3Dプリンタの名モデル「Edenシリーズ」「Connex」でも利用できるようになっている。
 『Objet VeroClear』も寸法安定性に優れており、「純透明材料のため照明ケースやレンズ等、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)など、透明な熱可塑性物質の視覚シミュレーションに使える」と同氏は強調した。
 『Objet ABSライクデジタルマテリアル』は耐衝撃において60~80J/mの優れた品質を実現した。また65℃の耐熱性があり熱処理後は90℃と高い耐熱性も備えている。「この素材は産業用プラスチック製品のシミュレーションには最適だ」と同氏は語った。
※本発表についての詳細はプレスリリースも併せてご参照ください。