オリンパスとソニー、業務提携及び資本提携についての共同記者会見を開催

2012.10.01
笹 宏行氏
平井一夫氏

 オリンパス(株)とソニー(株)は10月1日、東京商工会議ビル(東京都千代田区)にて合同記者会見を開き、9月28日に業務提携及び資本提携契約を締結したことを発表した。
 今後は、ソニーの強みである映像技術分野、なかでもイメージセンサーや画像処理技術、高精細な映像技術として3Dや4K技術と、オリンパスの強みであるレンズや鏡枠等の光学技術強みを融合して、医療事業とデジタルカメラ事業の提携を行い更なる企業価値の向上を目指す。
 医療事業では主に、手術室で利用する外科用内視鏡の開発と販売を、カメラ事業では、お互いに基幹部品の取引や部品の共同調達を行う。
 ソニー(株)の平井一夫氏(同社代表執行役社長兼CEO)は、「2020年にはソニーの医療事業分野での売上2,000億円以上を目指す。なかでも2020年に7,500億円超の市場となる見込みの外科用内視鏡及び関連事業では、新合弁会社で20%超のシェアを目指す」との考えを示し、共同事業への熱意を感じさせた。また、オリンパス(株)の笹 宏行氏(同社代表取締役社長執行役員)も「重要な血管や神経が多数走行する胃や腸においては、まだ開腹手術が中心である。内視鏡外科手術の適応には、より高精細な臨床画像を得られる装置が必須だ」とし、CCD時代からイメージセンサー事業に取り組んでいるソニーとの提携の意義を説明した。
 また、現在オリンパスでは既に内視鏡事業を展開しているが、新合弁会社では手術室で利用することを想定した製品を扱っていく考えを示した。

会場の様子
握手を交わす平井一夫氏と笹 宏行氏