フィリップス、ITEM2012出展ブースと新製品を発表

2012.04.12
吉川忠志氏
関本太朗氏
小山克彦氏
図1(クリックで拡大)
AlluraClarityイメージムービー
 (株)フィリップスエレクトロニクスジャパン(東京都港区)は、4月10日、同社で、2012国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2012)に出展する新製品を含めたブース展示の説明会を開いた。
 はじめに、吉川忠志氏(ヘルスケア事業部マーケティング本部新本部長)が、高度化、複雑化する診断データ管理のソリューション提供など、今後の事業戦略を説明。フィリップスでは昨年度、ヘルスケア事業部の売上高が89億ユーロと全体の4割となり、そのうち8%を研究開発に投資していることなどを紹介した。続いて関本太朗氏(ヘルスケア事業部マーケティング本部マーケティングコミュニケーション部部長)が、ブース内のレイアウトや主な展示品について、図のように説明した。ブースは「Imaging 2.0」をコンセプトに、「臨床面での強調・融合」「患者中心」「経済的価値の向上」をイメージしてレイアウトされている。
 続いて、小山克彦氏(ヘルスケア事業部マーケティング本部IS統括部部長)が、ITEM2012で公開される新製品の詳細を紹介した(図1)。同社初のPET/MR装置Ingenuity TF PET/MRは、分子イメージング、軟部組織画像の描出に期待がもたれている最新の装置である。独自のMultiTransmit技術で均一性の高い3T高磁場を実現。すでに世界で330台の導入実績があり、2011年12月の“The Wall Street Journal’s annual Technology Innovation Awards”では、画像診断システムとしては唯一受賞したという。。
 IntelliSpace Portalは、サーバ型マルチモダリティ解析ワークステーション。豊富な解析ソフトが特長で、サーバには多数の端末を接続でき、iPadなどを利用して院内の様々な場所から活用が可能。がんの経時変化をCT・MRI・PETで解析する、マルチモダリティTumorトラッキング機能が特長の1つだ。
 DigitalDiagnostは、1枚のワイヤレスFPDを複数の装置で共有できるX線一般撮影装置。臥位、立位、救急用など5パターンの撮影ソリューションに対応。ワイヤレストレイには縦横どちらでも挿入でき、常時充電。固定式のFPDと同等の画質で、ピクセルサイズは144μm。撮影後即時に画像確認が可能となる。
最後に紹介されたAlluraClarityは、ITEM2012で初公開となるX線アンギオ装置。「ClarityIQ Technology」という新技術では、X線管からモニタでの画像表示に至るまでの全てのプロセスを一新することによって、従来装置よりも高画質、かつ平均73%の線量低減を実現したという(DAP値:range 70-75%、既存システムとの比較)。

なおこれらの4製品はすでに薬事承認済であり、4月以降発売開始となる予定。