富士フイルムメディカル/富士フイルム/富士フイルムRIファーマ

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取材製品情報

マンモグラフィ

AMULET Innovality

富士フイルムマンモグラフィ撮影装置で国内シェアNo.1を誇る。
AMULET Innovalityは「マンモグラフィを、もっとやさしく、もっと診やすく」をスローガンに、富士フイルムでは、FPDデバイスと画像解析の2つの技術により高画質かつ低線量なマンモグラフィ検査を提案している。

使用マンモグラフィweb

1つめは、富士フイルム独自のa-Se直接変換FPDデバイス技術とExcellent-m 2D 3Dと言う画像処理技術である、直接変換方式FPDは最小画素サイズ50μmとなり、線質補正技術と微細構造鮮明化処理によって線量を従来製品から30%削減しても同等の画質を得られるようになった。また、トモシンセシス画像では、逐次近似超解像再構成処理によって、線量を従来比約40%低減した上で、ノイズ抑制に加え、鮮鋭性も向上させている。

2つめは、新画像解析技術を搭載したi-AECによって患者一人一人の乳房に合わせた線量最適化を実現している。
微線量で撮影したプレショット画像から、乳房内における乳腺位置を解析するi-AECを用いることで、撮影線量の見極めが難しいインプラント挿入乳房でも、インプラント領域を認識し、線量決定時にその領域を除外することで、自動での撮影を可能にした。

PACS

SYNAPSE 5

 国内No.1シェアを誇るITソリューション「SYNAPSE」は「SYNAPSE 5」にバージョンアップし、三次元画像解析ワークステーション「SYNAPSE VINCENT」と親和性が大幅に向上。同じ画面内で「SYNAPSE VINCENT」を起動し、3D PACSの形で使用できる。「SYNAPSE VINCENT」もVer.5としてアップデートされ、今回、以上の機能を技術展示として発表した。そのうち、いくつかの解析アプリケーションを紹介する。。

一つは、「IVRシミュレータ」。

Radfan用IVRシミュレータ


 IVR術前に作成するシミュレーション画像において、従来は専用のアプリケーションがなく、汎用機能を使用して、カテーテルの進む経路を手動抽出していた。本アプリケーションでは、起動と同時に仮想透視画像が表示される。また、自動の経路抽出に対応しており、さらに目標点までの経路候補を複数抽出できる。経路の分岐部にはカラーマップが表示され、分岐の方向を分かりやすく表示可能である。

もう一つは、「膝関節解析」である。

Radfan用膝関節

 MRIのデータから軟骨の欠損や半月板の厚みを自動計算し、定量評価するアプリケーションで、関節鏡などで検査をしていた変形性関節症の診断も非侵襲で行えるようになる。解析にかかる時間はわずか5分ほどで、迅速な検査、診断を支援する。

X線

X線動画技術(参考出品)

 富士フイルムではX線動画技術を同社として初めて開発。今回はCアーム装置を参考出品として展示した。

P1050753しゅ
CアームX線透視装置(参考出品)


 フラットパネルディテクタ(FPD)技術や画像処理技術など、静止画で培ってきた同社の技術を動画にも応用し、低線量・高画質を兼ね備えたX線動画の提供を目指す。

 主に活用されている技術は、「X線画像にランダムに生じるノイズを高精度に抽出する」画像解析技術、「観察部位の動きを正確に検知する」画像解析技術、「X線エネルギーの検出効率を向上させる」画像読み取り技術である。前後のフレームに映った観察部位を比較し、観察部位の動いた領域を高精度に検出することで鮮鋭性の低下を抑制する。また、フレーム毎にノイズを高精度に抽出することで、低線量な撮影でもノイズを大幅に軽減する。これらの画像処理は新開発の画像処理エンジンによって行われ、高画質な動画をリアルタイムで取得できる。さらに、ノイズ低減回路とX線検出効率を向上させるISS方式が動画用FPDに応用している。

ふじさしかえ
ノイズキャンセル技術も応用されている。この画像では、フックをはっきり見せたままノイズの除去に成功していることが分かる。

X線

FUJIFILM DR CALNEO AQRO

 軽量化・スマート化と線量の両立を実現し、常識を覆した話題のポータブルX線装置である。昨年秋にリリースされて以降、予想を上回る売り上げを見せている。

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 従来のポータブルX線装置は、充分な画質を得るためのX線出力器の存在が、機体を重く、大きくしてしまうという問題があった。本製品は富士フイルムの優れた技術である高感度FPD(CALNEO Smart)とバーチャルグリッドを活用し、より少ない線量で診断に必要な画質を確保する。出力器が小さくなり、重量はわずかに90kg、奥行きは770㎜というポータブルX線装置が実現した。
 モーターが搭載されていなくても片手で動かせるほど軽く、足元は四輪のキャスターとなっており、回転や前後の移動も簡単にできる。また、一体型の操作パネルは自由自在に動かせるので、様々なシーンで操作や画像の確認をしやすくなった。

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 4時間で充電が完了し、最長12時間での使用が可能(20ショット/時)。さらに、電池残量がが少なくなってしまった場合でも、AC電源から充電をしながら撮影を続けることができる。また、CALNEO Smartの充電や共有、固定のためのキーロックなどは専用の多機能スロット「Smartスロット」で行える。
 凹凸が少なく、ケーブルが少ない外形のため、手入れもしやすく、清潔性に優れている。さらに、これまでにない黒とシルバーを基調にしたスタイリッシュなデザインが好評を得ている。今回、試作として展示されたハローキティをあしらったデザインが今後登場予定である。

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ブースインフォメーション

富士フイルムメディカル/富士フイルム/富士フイルムRIファーマ ブースインフォメーション
ブースNo.230

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富士フイルムの製品を進化させる独自技術を紹介

松山和矢氏
 富士フイルムのブーステーマは、同コーポレイトスローガンである「Value from Innovation」、サブテーマを富士フイルムメディカルのスローガンである“医療のいちばん近くから、次代を見つめる。”を継承。
 同社の松山和矢氏(富士フイルムメディカル販売統括本部マーケティング部長)は、「近年はAI技術が広がりを見せていますが、弊社では画像認識処理技術を用いる事でワークフローや提供画像の画質向上に取組んでいます」と語る。
 さらに、「これら富士フイルムの強みである画像認識技術は、FUJIFILM DRの散乱線除去(Virtual Grid)処理、ノイズ低減処理や、3D画像解析システムで活用されています」と述べた。
 さらに同氏は、「ITソリューションコーナーのテーマは、「Open Integration Good Solution」で、昨年アーキテクチャーを大きく一新したPACS「SYNAPSE 5」、統合アーカイブ「SYNAPSE VNA」、統合診療支援プラットフォーム「CITA」などの最新バージョンを展示します。
 モダリティソリューションコーナーでは、「快適なワークフローと低線量を実現する FUJIFILM Loe−Dose Solution」をテーマに、カセッテ型DR「CALNEO Smart」、長尺撮影FPD「CALNEO GL」、超小型移動型X線装置「CALNEO AQRO」など豊富なFUJIFILM DRのラインアップを出展します。
 そして、コンパクトで高機能・高画質な超音波画像診断装置「FC1」とタブレット型超音波画像診断装置「SonoSite iViz」を展示するので、是非ともお手にとってご確認頂きたい」とコメントした。
 また、「富士フイルムRIファーマは、富士フイルムグループ初となるPET製剤の製造・販売の承認を受け、新製品となる製品見本も出展します」と述べた。

FUJIFILM DR CALNEO AQRO

堀口真太郎氏
 小型、軽量の移動型X線撮影装置「FUJIFILM DR CALNEO AQRO」は2016年秋の発売以来、画期的な製品として話題を呼び、売れ行きも好調です。この製品は同社の高感度フラットパネル「FUJI FILM DR CALNEO Smart」と画像処理技術の向上により誕生しました。
 本製品は管球とインバーター装置を小型の「モノタンク」と呼ばれる箱に収めることで、本体のコンパクト化のみならず、装置外部をつたうケーブルもオミットし、安全性と清潔さが向上しました。また、装置の重量は90kgとモータアシストが必要のないほど軽い。装置を自在に動かせるため、ポジショニングが容易となりました。
 本製品はCALNEO Smart専用装置である。「Smartスロット」機能によって装置からFPD自体の充電が可能となり、残電量を気にすることなく撮影可能。高感度FPDにより、X線の出力が低くても診断に足る画像が得られます。さらに、同社の画像処理技術「Virtual Grid」も搭載されています。
 これほど取り回しの良さと性能を両立したコンセプトの装置はお客様に支持され、同社の予想を超える反響を得ているという。担当である堀口真太郎氏(富士フイルムメディカル販売統括本部MS部商品化グループ)は、「ITEMではぜひ実機に触れてもらい、カタログ上だけでは分からない本製品の魅力を知ることができます」と述べている。

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SYNAPSE VINCENT Ver 5.0

小寺 賢氏
 三次元画像解析ワークステーション「SYNAPSE VINCENT」の新バージョン(Ver 5)は、同社のPACS「SYNAPSE 5」との親和性を大幅に向上させ、「MR膝軟骨画像解析」や「IVRシミュレーター」等の新しいアプリケーション等が追加されました。
 MRIのデータから軟骨の欠損や半月板の厚みを計算し定量評価する「MR膝軟骨解析」は、再生医療を手掛ける富士フイルムのグループ会社であるジェイテック社とのタイアップで開発されました。また、各メーカのMRI装置に対応した解析が可能です。
 「IVRシミュレーター」は、放射線科と救急をターゲットに、造影CTなどのデータを使ってより安全にIVR治療に役立つシミュレーションツールとして提供します。
 これらの新しいアプリケーションは同社のPACS「SYNAPSE」から利用できることから、放射線科にとってはより効率的に活用できます。
 ITEM開催にあたって、企画担当の小寺 賢氏(富士フイルムメディカルITソリューション事業本部事業推進部グループマネージャー)は次のように語る。
 当社はCT・MRIを開発していないことから、各社の装置が導入されている医療施設と協力して開発を進めてきたことで、「SYNAPSE VINCENT」はオープンなシステムとして利用頂けるのが強みです。ぜひITEMのブースで体感して欲しいです」。

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セミナー情報
●ランチョンセミナー8
4月14日(金)12:00〜12:50(315)
「画像診断をサポートする類似症例検索システム
びまん性肺疾患(非腫瘍性肺疾患)への拡大」
 司会:遠藤正浩(静岡がんセンター)
1. 類似症例検索システムの開発と実用化
  黒﨑敦子(複十字病院)
2. 肺病変類似症例検索システムの実臨床での初期使用経験
  南部敦史(帝京大学医学部附属溝口病院)
共催:富士フイルムメディカル株式会社

●ランチョンセミナー13
4月15日(土)12:00〜12:50(303)
「腫瘍核医学の可能性」
 司会:立石宇貴秀(東京医科歯科大)
1. バイオマーカーとしての腫瘍核医学-QIBAと様々な定量指標について-
  巽 光朗(大阪大学医学部附属病院)
2. 腫瘍核医学診断の有用性と放射線治療への応用
  吉村亮一(東京医科歯科大)
共催:富士フイルムRIファーマ株式会社

富士
ITEM in JRC 2017ブース No.230 パシフィコ横浜展示ホール