日立製作所

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取材製品情報

CT

Supria Grande

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 日立の64列CT「Supria Grande」は64列128スライスCTに進化した。
さらなる高速全身撮影が可能となり、息止め時間は10秒以内まで短縮される。広範囲かつ高精細なMPR画像がルーチン検査でも描出されるようになる。

 高画質を実現するアプリケーションとして「Intelli IP RAPID」や「HiMAR(High Quality Metal Artifact Reduction)」などが搭載されている。「Intelli IP RAPID」は逐次近似再構成法を応用したノイズ低減技術で、最低限の被ばく線量と画質の担保を両立する。演算を大幅に高速化したことで、ルーチン検査に組み込んで使用可能だ。「HiMAR」は日立独自のアルゴリズムを元に金属アーチファクトを低減する。

 サブトラクション画像の画質向上には、「軌道同期スキャン」が貢献。同一のらせん軌道でスキャンが行えるようCT
装置を制御し、例えば造影前後の撮影軌道をほぼ一致させ、画像のずれを抑えられるようになる。

 「Supria Grande」は64列CTでありながら、ガントリ、寝台、操作卓のみの非常にコンパクトなつくりとなっている。約12㎡のスペースに設置が可能なため、シングルスライスCTからの更新がしやすい。

 ほか、待機電力消費を最大55%低減する「Eco mode」や、スイッチを入れてから約4分20秒で起動する高速起動システムも搭載されている。

MRI

ECHELON Smart

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 「クオリティ」「スピード」「コンフォート」をコンセプトに、診断に最も重要な高画質を実現しながら、静音化技術や検査者を支援するアプリケーションを搭載する1.5TMRIシステムである。画質の向上や検査のスピードアップに加えて、患者の負担を減らす静音化やワークフローの改善、病院経営に貢献するコスト削減を実現する装置だ。

 大きな特徴としては何といってもその静音性である。日立独自開発の静音化技術「SmartCOMFORT」によって最大94%もの音をカットし、永久磁石MRIにも匹敵する静けさとなっている。撮像時間や画質はほとんど損なわず、日々のルーチン検査でも使用できる。装置の「やさしさ」は患者に対してのみならず、使い勝手の良い受信コイルによりセッティング時間は短くなり、スタッフにとっても検査のしやすい装置となっている。

 「SmartECO」は、装置を使用していないときの待機電力消費を、超電導コイル冷却に使用する液体ヘリウムを蒸発させないようにすることで効率的に削減でき、ランニングコストを低減する。

 超電導MRI設置の際に問題となる機械室のスペースの確保も「ECHELON Smart」は解決できる。MRI本体と機械室設置の電源ユニットのケーブル長さを延長することでレイアウトの自由度が上がり、MRIの導入がしやすい機種となっている。

超音波

ALOKA ARIETTA 850

 「ALOKA ARIETTA 850」は超音波診断装置のリーディングカンパニーとして強い実績を誇る日立の最上級機種としてリリースされた。「Pure Image」「Seamless Workflow」「Your Application」をコンセプトに、より簡単に、検査者一人一人にフィットし、新しい治療・新しい診断を提供する機種として開発されている。

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 超音波の送受信技術「eFocusing」は身体内組織の深さに関係なく、全領域に焦点を合わせることができるため、浅部から深部まで鮮明な画像を得ることが可能。被検者の体格の差や検査者のフォーカス設定など、人によって生じる違いを標準化することに貢献する。
 搭載された有機ELモニタは22インチのワイド画面で、黒がはっきりした高コントラスト分解能の画像が診断をサポートする。さらに長時間の検査でも検査者の負担を軽減できるよう、アームやコントロールパネルの可動域は広く作られている。
「E-field Simulator」はCTやMRI画像にラジオ波による電気的物理量を重ねて表示することで、術前シミュレーションでがんの形状に合わせた最適な穿刺ルートを推測できる。

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 さらなる広帯域化、高感度化を実現した4G CMUT(CMUT リニア SML44 プローブ)。2~22MHzまで対応、カラーやドプラ表示などさまざまな表示モードに対応したことで、これまで複数本のリニアプローブで行っていた検査も一本で対応可能だ。

ブースインフォメーション

日立製作所 ブースインフォメーション
ブースNo.212
 
●ブース情報
■テーマ
 医療はデータの活用によってこれから大きく変わります。
 日立は、これまで培ってきたIT技術で新たな医療情報プラットホームをつくり、様々な医療データを相互につなぎ、お客さまとの協創で蓄積したノウハウを基に、多様な課題解決に活用できるソリューションを生み出します。
■見どころ
 『可視化を超える』をテーマにしたQI(QuantitativeImaging)シアターを設置。日立が長年蓄積してきたシミュレーション技術を基に、診断画像の定量化を実現。私たちが取り組んでいるさまざまな診断画像の定量化の中より、3つをご紹介します。
 
MRI装置
 今回のMRIコーナーではECRにて発表された1.5T超電導MRIの新製品「ECHELON Smart」を実機展示します。
 この装置のコンセプトはSmartQUALITY、SmartSPEED、SmartCOMFORT、SmartECO、SmartSPACEの5ポイントになります。高画質、高いワークフロー性能はもちろん、被検者にやさしい静音機能、ランニングコストを低減する省エネ機能、そしてMRI導入の機会を広げる柔軟な設置性が特徴です。さらに、ユーザー様視点のMRIソリューションのご提案を行ってまいります。この他、永久磁石オープンMRIから3T装置までのフルラインナップMRIシステムの最新の撮像アプリケーションや臨床画像、そして日立独自の最先端撮像機能をご紹介します。
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ECHELON Smart
 
X線装置
 FPDを採用した車載も可能な、胃集団検診X線装置「ESPACIO AVANT」、移動型X線装置「Sirius」シリーズの新製品
「Sirius Starmobile tiara airy」、内視鏡検査などの手技を伴うX線検査に適した透視診断装置「CUREVISTA」を展示します。「ESPACIO AVANT」は据置型のX線透視システムにも搭載されている高性能な画像処理エンジン「FAiCE-V NEXT STAGE1+」により高画質化しました。装置を小型化し、検診車内をより広くすることが可能になります。「Sirius Starmobile tiara airy」は、従来のCRカセッテやフイルムによるアナログ撮影に加え、FPDを使用したデジタル撮影が可能です。
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ESPACIO AVANT
 
超音波診断装置
 ARIETTAシリーズの最上位機種である「ALOKA ARIETTA 850(アロカアリエッタ 850)」を国内初出展致します。「ALOKA ARIETTA 850」は、2009年に日立が世界で初めて実用化した半導体探触子である CMUT( Capacitive Micro-machined Ultrasound Transducer)の機能を強化したほか、新たに開発した日立独自の超音波の送受信技術であるeFocusingにより、浅部から深部まで、鮮明な画像を描出することができます。また、人間工学に基づいて設計したモニタアーム、ワークフローを改善する機能、肝がん治療をサポートする最新のアプリケーションの搭載など、検査者の負担軽減や治療の質の向上に貢献します。
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ALOKA ARIETTA 850
 
日立
ITEM in JRC 2017ブース No.212 パシフィコ横浜展示ホール