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NEWS 2007.10.2
ブレインラボ、「術中MRI画像誘導手術システム」についての
メディアセミナーを開催
ブレインラボ(株)は、10月3日丸ビル(東京都千代田区)にて「術中MRI画像誘導手術システムによる最先端脳外科手術」と題するメディアセミナーを開催した。
山岡保人氏(同社代表取締役)より挨拶があったのち、中村康章氏(同社セールスマネージャー)より「脳神経外科におけるブレインラボの新技術」と題した同社新技術の紹介が行われた。まずは会社概要を紹介し、その中で同社は世界での従業員1,000人のうち1/4が開発R&Dエンジニアであることを述べ、技術開発に特に力を入れていることを強調した。
続いて、次の6点の技術・システムが紹介された。@脳神経外科用ナビゲーションシステム・ベクタービジョン、A術中MRI画像誘導システム、B術中CT画像誘導システム、C定位放射線がん治療装置・ノバリス、DIntelligent Treatment Frameworks、Eデジタルライトボックス。
@は、患者の位置に対する手術機具の位置を表示することで安全で正確な手術をサポートするシステムであり、術者を腫瘍まで的確にナビゲートできる。Aは、術中にMRI画像を撮像しリアルタイムに確認しながら正確な手術を進めることで、後遺症や取り残しを最小限に抑えることができるシステム。Bは、術中にCT画像を撮像しリアルタイムに確認し、手術を支援するためのシステム。脳神経外科の頭蓋底手術、耳鼻科外科手術、脊椎外科手術、股関節置換手術などに対応している。Cは、全身のがんに放射線をピンポイントで照射することができるというもの。こちらの商品は、本年度のグッドデザイン賞を受賞しているとのこと。Dは、病院全体の機器をネットワークに接続する、包括的ソリューション。Eは、MR、CT、PET、SPECTなどの撮像画像を自由自在に操作可能な商品。
特にA術中MRI画像誘導システムについて詳細な紹介がなされた。これは脳神経外科用ナビゲーションシステム・ベクタービジョンに、シーメンス社製MRI装置やツァイス社製手術用顕微鏡などを統合した脳神経外科用の統合手術室であり、現在世界中で22台が稼働中。術中、現状を正確に把握できるため摘出時の取り残しや正常な脳の損傷、術後の後遺症を最小限に抑えることが可能であるとのこと。
次に、吉田 純氏(名古屋大学大学院医学系研究科)が「術中MR脳手術の現状と将来展望」と題し講演した。講演では術中MRI画像誘導システムを用いた実際の症例が紹介された。
一つ目の症例は、66歳女性の脳腫瘍(髄膜腫)で左下1/4盲、軽度の左半身麻痺が見られた。吉田氏は「術前にMRI撮像しても開頭すると髄液が漏れ脳の形が変化してしまうため、腫瘍の位置が正確にわからなくなってしまう。そこで術中MRIで確認することで、確実に腫瘍の位置をつかむことができる。また、手術中に外部からのプランニングや、遠隔地からの支援などにも対応できる」と述べた。この症例では、組織に傷をつけることなく、症状が改善されたとのことだ。
二つ目の症例は、58歳男性の悪性脳腫瘍で左前頭、側頭、頭頂に腫瘍が見られた。この場合、術前トラクトグラフィー(神経線維画像)で脳の神経線維を画像に表示し、また術中MRIで確認しながら手術を行っていくことで、確実に神経をよけて手術を行うことができる。術後は運動障害・言語障害共に認められなかった。
三つ目の症例は、42歳男性の前頭葉の腫瘍による癲癇発作の例。言語神経線維を傷つけないようにするため、術前トラクトグラフィーで言語神経線維の位置を確認し、術中MRIとニューロナビゲーションによる画像誘導覚醒下手術により、術後合併症なしに腫瘍の摘出を成功させた。
また、吉田氏が所属する名古屋大学病院と名古屋セントラル病院は光ファイバーを通して、術中MRIと仮想的3D内視鏡の画像を共有している。さらに同大学工学部情報科学科と保健学科・放射線技師科にもつながっており、手術中のデータをここに送信し3D化した画像を送り返すことで手術に使うことができる。他にも、3Dバーチャルエンドスコープを用い、骨や組織の構造、腫瘍の位置などを予測した上で実際の手術に望むことで、切開する部分を最小に抑えるといった技術も開発している。
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