NEWS 2004.2.23



"マンモグラフィをどう読むか:ガイドライン改定をふまえて"
日本医学放射線学会関東地方会セミナーより


2004年2月21,22日、日本医学放射線学会関東地方会セミナーが開催された。会場はかって関東地方会の定例会場であった港区西麻布の富士フイルム本社講堂であった。

ここでは、第2日午前の"マンモグラフィをどう読むか:ガイドライン改定をふまえて(聖路加国際病院 角田博子先生)"の内容を報告する。

マンモグラフィの読影については日医放などが1999年に"マンモグラフィガイドライン"を制定し、マンモグラフィ講習会で普及を図ってきたが、近年ほぼ定着してきた。しかし、一部に理解しにくい部分などがあり、改定作業が行われてきたが、この講義で新しいガイドラインの概要が紹介された。

腫瘤の診断では、従来"重なりか真の腫瘤か判定に迷うもの"をカテゴリー3としていたのを、これを"腫瘤の候補"とし"濃度、濃度勾配、内部構造、境界"などでカテゴリー1または3と腫瘤に鑑別できるようにしたチャートが提示された。

腫瘤の存在診断に迷った時には、とにかく辺縁の状態を見ることの大切さを講義された。特に、だまし絵の壺の図*を例に提示され、人間の目は白いほうから見るのと、黒いほうから見るのでは判断が異なる、白い組織で迷ったら、黒い脂肪のほうから見てみることも重要であると述べられた。この知識は明日からでも使えそうであり、この部分を聴いただけでも、このセミナーに参加した価値があると思われた。
ルビンの壺

石灰化については以前のガイドラインとは基本的には変化はないそうである。講義ではまず良性石灰化を定義することのコツについて講演され、従来から述べられているような良性石灰化の定義以外にも、乳管内におさまらない大きさの石灰化・乳腺がない領域の石灰化・両側性の同じ形態の石灰化は良性であると述べられた。

また、石灰化を診断する上で、微小円形石灰化や淡く不明瞭な石灰化は分泌型石灰化、多形性石灰化や微細線状石灰化は壊死型石灰化とし、壊死型石灰化は分布はどうあれ悪性を示唆し、分泌型は分布を考慮して良悪性の診断をすることが重要であると話された。

従来から判断に迷うことの多かった"構築の乱れ"については、新ガイドラインでは図が提示され、より理解がしやすいようになるようである。

この、新しい"マンモグラフィガイドライン"は本年5月頃には出版される予定である。

なお、Rad Fan 6月号ではマンモグラフィ特集を計画しており、演者の角田博子先生にも対談で登場していただく予定である。

イリモトメディカルイメージング 煎本正博


HOMEへ戻る
Copyright 2004 Medical Eye, All rights reserved.
●お問い合わせは eda@medical.email.ne.jp