NEWS 2003.12.8



RSNA CT速報!

今回のRSNAは、CTに関しては情報が盛りだくさんです。各社ごとの速報を簡単に記載します。新製品の特徴は、32/40/64列の検出器の開発と、多列化と心臓領域に対応した管球の開発、スキャン速度の高速化です。各社とも、今年のRSNAでも32列以上は出したくなかったというのが本音のようです。もうしばらく4.16列の市場を荒らしたくなかったようですが、フィリップスが40列を登場させてしまったので、好むと好まざるにかかわらず、多列化競争に入ってしまいました。 各社の特徴を述べます。

1)フィリップス:RSNA前の10月にFDAの認可を得て、RSNAに合わせて40列が登場しました。 ブースには40列×0.625mmの臨床画像が張られており、展示画像も良好です。40列の0.625mmの全身スキャンも展示されてます。 CTのラインアップとして、従来の16-slice以外に、40-sliceと16 powerが登場しましたが、この2機種はslipling、管球、検出器ともにフィリップスが新たに開発した新型機です。 検出器は中心が0.625mm×40列、その両脇に1.25mmが6列ずつあり、全体で4cmのhybride typeが新たに開発されました(将来は、0.625mm×64列?)。 新型管球は、8MHUで、effective 26MHUと書いてありました。 スキャン速度は、0.4秒/回転のままです。 今年のRSNAで多列化競争の仕掛け人です。
これが新しい40-sliceです
40-sliceの臨床画像
2)東芝:フィリップスに引きずられて32列を発表することになったようです。 基本設計が4列開発時から64列が考えられていたので、検出器も従来設計通り0.5mm厚で64列を開発、0.5mm×64列なので32から64への早期移行も期待されます。 今回のRSNAでの発表は32列。 すでに片田先生のところで臨床治験は始まっており、ブース内に多数の臨床データあり。画質は良好です。32列、0.5mmの全身スキャンも展示されてます。 また、ブース裏のVTRで、256列CTで、豚の心臓に造影剤が流入・流出していく様子が3D画像として順次撮られている(4D)のは圧巻!新たな時代を感じます。 東芝は以前から64列も対応可能なの7.5MHUで、今回は新たな開発はなし。他社が大型管球を今回開発して、追いついてきた感じです。 スキャン速度は、0.4秒/回転のままです。
0.5mm×64列の検出器

32列の臨床画像

256列CTでの造影剤流入の様子の一部
3)シーメンス:今年の売りは、speed 4D technologyとのこと、将来の64列に対応すべく、大型管球(Straton)、CARE dose 4D、Work Stream 4D、Syngo Inspace 4Dが登場です。 Straton は、direct coolingとかいう0M管球(従来の管球のように管球容量を大型化するのではなく、放熱効率がきわめて高いので管球容量は必要ないとの発想)が登場。 検出器もベールにつつまれていましたが、検出器は32列、DASも32、検出器をZ軸方向に振ることにより64列のデータ収集が可能となるシステム(flying focal spot)を開発した。対軸方向の分解能が0.4mm isotropic resolutionとうたっていますが、スライス厚は未発表です。 64列の画像は展示ブースにはなりませんでした。 また、Sensation openという開口径82cm,FOV82cmも開発、CTを用いた治療にも有効と思われます。 スキャン速度は、心臓にターゲットの0.37秒/回転という速度に向上しています。

新たな発想で開発された0M管球のStraton
4)GE:LightSpeed Pro16とLightSpeed RTが登場。 Pro16は、再構成速度、転送速度、Advantage Workstation ver4.1がコンソールに載るタイプ。 LightSpeed RTは、治療対応機。 今回のRSNAで新たな検出器の発表はなし。検出器の多列化に関する情報は64列を開発してるけど、画像データはなし。 ベルトドライブのままですが、0.4秒/回転を可能としており、。それと、GEお得意の心臓のsector再構成のために、0.4, 0.42, 0.45, 0.47, 0.5, 0.6, 0.7秒/回転が選べるとのことでした。 管球は新たに7.5M管球が登場。東芝のとは異なるようです。

LightSpeed Pro16

以上、今回のRSNAでのCT情報をレポートしました。多列化競争に入ってしまいましたが、僕らユーザーにとっても、この速度は速すぎますよね。来年秋ぐらいから市場に登場しそうですが、当然価格はしばらくは、ずいぶん高そうです。

自治医科大学附属大宮医療センター 小林泰之

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