『Trend Frontier ~担当者に聞く 機器&日常のススメ~』第15回
ザイオソフト(株) 清水 聡氏

2011.12.09

『Trend Frontier ~担当者に聞く 機器&日常のススメ~』は、
メーカご担当者様に注目製品だけでなく、ご自身についても
語っていただくコーナーです!
前回にひきつづき第15回は、ザイオソフト(株)の清水 聡 氏に
ザイオステーションシリーズ、『MRI心臓解析』ソリューションについて
ご紹介いただきました!

図1 MR冠動脈解析2
図2 MR心機能解析2
図3 MR心筋パフュージョン解析
図4 MR遅延造影解析

●貴社製品についてのご質問

・ご担当の製品についてお教えください。
ザイオソフト社製3次元医用画像処理ワークステーションのザイオステーションシリーズを担当 しています。

・その中で今、注目の製品をお教えください。
『MRI心臓解析』ソリューションです。

一般的に冠動脈疾患診断の検査にはマルチスライスCTが多用されています。けれども心臓領域のMRIはCTと核医学による情報が得られます。すなわち冠動脈の狭窄やプラークの有無を含めた走行状態や心筋の形態情報と、血流評価や心筋バイアビリティなどの機能情報の両方を得る事ができます。心臓用のコイルの発達により冠動脈の形状評価も格段に進歩しています。そのポスト処理を任されるワークステーションには大きな期待が寄せられています。

当社ではMRI循 環器解析ソリューションとして、下記のアプリケーションソフトを用意しています。

○MR冠動脈解析2(図1)
○MR心機能解析2(図2)
○MR心筋パフュージョン解析(図3)
○MR遅延造影解析(図4)

・その製品の特徴をお教えください。
1)自動化の精度を向上
2)ストレスのない操作性
3)再現性のある定量評価

1)は特にMR画像には有効です。CTのような明確な濃淡画像が得られない事が多い中で、自動で済む箇所が多いほど処理時間の短縮につながります。

2)は1)の修正処理もそうですが、複数の処理が同一の操作で、共通の画像表示で実現できる事が重要です。MRは 複数のプロトコルがありますので、これらの処理や結果が同時に操作できる事がとても重要です。

3)数値で結果を表す事だけではなく、その数値をどういう条件で出したのか、またその条件を任意に変更できるのかで、利用範囲は大きく異なります。医師によっては、ここはこういう条件で結果を見たいと いうケースが多くあります。それらに柔軟に応えられる仕組みを常に考えています。

・その製品を導入されたお客様からはどんな反応がございますか。
大学病院をはじめ、利用施設が増加中ですが共通して頂く御意見は

○大量の枚数でも全くストレスなく動作する。
○心壁の外膜、内膜の輪郭線の自動抽出が驚くほど高い。
○輪郭線修正も簡便で、トータルの作業時間短縮に貢献している。

といった非常に高い評価を頂いております。

・今後その製品はどのように発展していき、どのような分野に活躍の場を広げていくとお考えですか。
一般的にMRによ る心機能検査は非常に難しい、または作業時間が非常に掛かるという意見を多く聞きます。

だからこそポストプロセッシングに求められる期待は高いと考えています。被ばくをしない、造影剤を必要としないメリットはとても高いです。MRの革新はまだ続くと思います。我々は基幹技術であるPhyZiodynamicsを利用して高い自動処理精度を実現していますが、それ以外でも現在開発中のストレイン解析の動態解析にも利用しています。新たなアプリケーションとして4月の学会では発表できる予定です

●ご自身についてのご質問

・今年はどんな1年でしたか。
3月の震災で日本全体の状況が一変しましたね。この業界でも多くの学会等が中止になりいろいろな活動制限や活動縮小があったと思います。個人的には大きな病気や怪我をせず、健康でいられた事が良かったと思います。

ザイオソフト(株)
マーケティング部
清水 聡氏
http://www.zio.co.jp